同じ日

シーツにあてた頬を上げたとき音を立てずにきみが出ていった

しのびこんだ寂寞の気配に注いでいた明るみが翳った
薄い靄はのぼるのか降るのかふと天地の感覚が乱れる

あしたも同じ日が来るなんてこと無邪気に
いまでも信じているわけではないけれど
このまま夢見ていたい遠い日をめざして
火蓋がこの星で切られるまでせめて

陽射しを透かす街路樹の影がずんずんぶれて後ろに逃げていく

不安そうにわたしを見守ったきみの顔が何度も目に浮かぶ
もしもきみが行くなといったなら迷う時も訪れただろうか

このまま走っていたいどこまでも遠くへ
火蓋がこの星で切られるまでせめて
あしたも同じ日が来るなんてこと無邪気に
いまでも信じているわけではないけれど

不安そうにわたしを見守ったきみの顔が何度も目に浮かぶ
もしもきみが行くなといったなら迷う時も訪れただろうか

このまま走っていたいどこまでも遠くへ
火蓋がこの星で切られるまでせめて
あしたも同じ日が来るなんてこと無邪気に
いまでも信じているわけではないけれど
このまま夢見ていたい遠い日をめざして
火蓋がこの星で切られるまでせめて

Sketches


カフェレーサー

陽射しを透かした街路樹の影がずんずんぶれて後ろに逃げていく

肩や肘の防具のいかつさが腕や腰をひどくきゃしゃにみせる

ところどころ鈍く光るきみは風が洗うカフェレーサーみたい

このまま走っていたいどこまでも遠くへ
彼らがこの星を見つけるまでせめて

あしたも同じ日が来るなんてこと無邪気に
いまでも信じているわけではないけれど


シーツにあてた頬を上げたとき防具をつけたきみが出ていった

しのびこんだ寂寞の気配に注いでいた明るみが翳った

薄い靄はのぼるのか降るのかふと天地の感覚が乱れる

あしたも同じ日が来るなんてこと無邪気に
いまでも信じているわけではないけれど

このまま夢見ていたい遠い日をまっすぐ
彼らがこの星を見つけるまでせめて